最終講義

予報よりも天候の崩れが早かったので、車でぬくぬくと出勤。複数台、車を所有していたら常用しているだろうな。

自転車で無駄に体力と時間を使わず、得られた余裕でクリエイティブに活動してるかもしれない。効率的な毎日、そして人生のデザインというやつ。

今日は担当している「デザイン造形論」の最後の授業だった。

順調に人事が進行すれば、おそらくこれが最終講義になる。(怪しくなっているけど)

毎年と同様にラストは、つげ義春の「ねじ式」。奇跡の傑作をはじめ幾多の名作を描いてから50年間、氏はほとんどぼんやりと時を過ごしていて、今年、なんと世界初の原画展をフランスで開いた。83歳、息子に連れられて渡仏している。

この作品の良さがわからない人が多いことに驚く。

変なマンガということで今回は特に「ひさうちみちお氏」の名前も紹介しておいた。過激すぎる作品の紹介は遠慮しておく。

美術教育を受けていないアーチスト特集なので、宮殿を手作りした郵便夫シュバル、路上パフォーマーの宮間英次郎、ガムテープレタリングの佐藤修悦に障害者美術を取り上げた。

全体のテーマは正統的なメジャーな美術では無視されがちな異端的でマイナーなアートに注目するというものだったが、伝統的、正統的な美術を余りにも知らないから、本来の意図が伝わらなくなっている。

この構図そのものが時代遅れもいいところなのだろう。

いまどこを見てもキメツの刃(全く知らない)ばかりでミケランジェロやカラバッジョなんてマイナーの極みだ。

教壇を去るべき時が来ているのですな。

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帰宅前に大学図書館に寄る。コロナの影響か、いつになく閑散としている。市内の図書館がすべて休館してしまったから、ここが貴重になってくる。

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小さな図書館だが市内北部の眺望が快い。左下の黄色い車がマイカーだ。このあと擦り減ったタイヤをオールシーズンタイプに交換した。

明日は雪かもしれないぞ。