寒露

朝、冷たい雨が降っていたので扇風機を片付けヒーターを出した。

夕方からずいぶんとひんやりしてきて、早速それが役に立つ。

手帳を見たら寒露(朝晩の冷え込みがはっきり感じられるころ)とある。

感覚よりも1ヶ月早く時間が進んでいるように思えていたが季節はいつものように歩んでいるんだ。

最近、テニスのフランスオープンばかり見ていたのでニュースや天気予報から遠ざかっていた。大統領がコロナになったり、学術会議がもめていたり、殺人事件があったり。

衆愚政治という言葉を高校の世界史で習った。

世の中は馬鹿な人が多いから民主主義の末路はこうなるという悲観論だったが、それを目の当たりにする思いだ。この感染症だって遥か昔、中世の出来事だった。

悪いことばかりではない。ノーベル医学賞はC型肝炎の研究者三人に授与されたが、このおかげで俺は平気で酒を飲んでいられる。

前回の化学治療の時は肝炎も絡んでいたのだろう、怖くなるほどの数値だった。今回は全く平常値だ。肝炎治療のインターフェロンはなかなかに応えたものだが、いまはさらに楽になっているらしい。地道な基礎研究がこういう実利を生み出す。

役に立つかどうかは宇宙の誕生や消滅という次元から見ると意味のない基準だ。

 

あれあれ深夜になってきた。もう寝よう。