WORK 9

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1994「MELT DOWN」227x182cm
モンブランの万年筆用BlueBlackインクは水に混じると褐色を含む多彩な変化を生む。

20歳代のころに撮っていた写真をコピーフィルムに反転現像してスライドフィルムを作り、プロジェクターに投影してペンでなぞる。ハイライトはアクリルの白だ。

油絵具をしっかり塗りこめる正統的な画法は向いていないなと自覚した。

これ以降、手荒な画風に変化していった。

 

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1995 「Sampling &Enclosing」182x227cm

初めてイタリアに旅行した興奮の中で一気に描いた。全く迷いなくサラッと仕上がるなんて事は滅多にないから、それはよく覚えている。

どうして本なのかというと、多分そのころ見ていた映画の影響だろう。

グルジア(現ジョージア)のパラジャーノフだったか、教会の屋根で濡れた書物を乾かすシーンがあって感銘を受けた。そのイメージが下敷きにある。

タルコフスキーやアンゲロブロスなど、徹底的に絵画的映像にこだわる難解派の映画にはまっていたころだ。

現代美術館の公募で受賞して図に乗り、この手法で数点描いた。

でも生気が失せていて見るに堪えない。

俺にとって継続は力でなく死なのだ。

 

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短い夏休み、孫が来て家の中を散らかす。どの子も台所と床の間の対角線10mを走って往復する。古風な間取りの我が家で数少ないメリットだ。

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兄貴が組み立てている装置のパーツボックスを弟がひっくり返す。

7歳の年の差がありケンカにならないがパーツを拾うのはいつも俺の仕事だ。

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ベランダのプールで遊ぶ東京の孫。大樹に蝉の声。品川が近い都心とは思えない。

(広島は大きな樹と木陰が少ないことでは日本のトップかも)

こちら広島の孫も大きなプールを買ってもらっていたし、隣のお宅は4畳半ぐらいの巨大なプールに一家5人で入ってた。近所の子供達も集まってきて日中は海水浴場みたいに賑やかだ。

コロナと酷暑で今年はプールがすごく売れてるのじゃないかな。