基本的に「悔やむ」タイプでは無い。
「なるようにしかならない」「運命に逆らう努力は無駄」「星(流れ)にまかせて生きる」「とことんケチで行く」といったことが俺の路線だ。
でも窮屈な庭でいっぱいの植物を育てている女房を見ると、南側の隣地を買いそびれた自分を情けなく思う。
3人の息子が大学進学期にあったので「それどころではなかった」と自分には言い訳をしているが、「ここぞ」という時の決断力が乏しかったことは否めない。
俺は小さな裏庭がある狭い家で育った。女房はその10倍の広い家で育った。
ふたりの「普通」は大きく異なっている。
まあ、それを言うと肌の色、体格、性格、好みなど違うことばかりではある。
プラトンによると、互いに欠けているものを求めて魅かれ合うことがエロスだそうだ。
そう言われればそうだ。
結婚だけではない。友人関係でも似てないもの同士がうまくいくことが多い。動物行動学でも、餌を奪い合うから同種のものは反発し、異種のものが共存しやすいという。
こういう風に考えが流れていくので、悔恨が30分ぐらいで「まあええか」に落ち着いてしまう。
実際には、際どいバランスと、かなりの幸運で現在を過ごせているのだろうけど。
頭痛、微熱、血管痛など点滴後の副作用の出現パターンがわかってきた。サイクルを重ねるごとに徐々にそれらが強くなっていくのだろう。
幸い食欲は低下していない。盛夏に迎える山場もなんとか乗り切れそうだ。